「最近の若手社員は、採用しても1年以内に辞めてしまう!」
「最近の若い者は、やる気・根気が無さすぎる!」
そんな悩みを抱えている会社が本当に多いです。
会社からすれば、冒頭に書いたような気持ちですが、実際に入社1年以内に辞めた社員は、どのような理由で会社を去っていったのでしょうか。
その参考になるのが、厚生労働省委託「若年者の職業生活に関する実態調査(正社員調査)」です。
この調査結果によると、入社1年以内に辞めた理由はこのようになっています。
(グラフはクリックすると拡大表示されます)
1位は「仕事が自分に合わない、つまらない」
なーんだ。
「やっぱり、最近の若者は、やる気・根気が無いじゃないか!」
という印象を受けてしまいそうですが、それでは何の改善にもなりませんし、短絡的にそのように結び付けてはいけません。
入社1年以内で、「仕事が自分に合わない、つまらない」と感じている。
なぜ、そのように感じるのでしょうか?
その理由は大きく分けると2つある
1つ目の理由は、「会社が採用に失敗している」ということです。
入社してすぐに、「仕事が自分に合わない、つまらない」と感じるということは、入社前の時点で、「この会社に入社したらこんな仕事をするんだ、できるんだ」という情報が伝わっていないということです。
よく言われる「採用のミスマッチ」です。
誰にだって、適性というものがあります。
合わない会社に就職するのは、会社にとっても社員にとっても不幸でしかありません。
入社前から、会社の考え、どんな仕事をするのかがしっかりと伝わっていて、その考えに合った若者を採用していれば、少なくとも上記のようなことにはなっていないはずです。
また、採用試験できちんと適性を見抜いてあげていれば、上記のようなことにはなっていないはずです。
そのため、「会社が採用に失敗している」というのが1つ目の理由です。
2つ目の理由としては、「会社が、社員に対して仕事の魅力や意味を伝えきれていない」ということです。
仕事の魅力や、この仕事がどんなに社会に役に立っているかという意味付けを会社が怠っているため、若者に仕事の意味が伝わっていないのです。
仕事の魅力が伝わっていない場合、「仕事をやらされてる」
そして、「仕事がつまらない」につながっていきます。
仕事の意味付けがしっかりできていて、その魅力が伝わっていれば、
「やらされている」
とはならずに
「役に立つ仕事ができている」や「充実した仕事ができている」
と感じることができるようになります。
採用のミスマッチを無くすだけでも大きく改善されますが、このように入社後の教育によっても大きく変わります。
これらを怠っていることが、若者の退職を誘発させているのです。
つまり、文頭に書いた
「最近の若手社員は、採用しても1年以内に辞めてしまう!」
「最近の若い者は、やる気・根気が無さすぎる!」
これは、辞めた若者に責任を押し付けているにすぎません。
採用の失敗、教育の失敗は会社に責任があります。
こちらの記事でも書いたように、失敗を外部のせいにする会社は成長していくことができません。
もちろん、近年の若者は、上記のような傾向があるかもしれませんが、この責任を若者に押し付けていては、今後も同じことを繰り返すことになります。
原因が、会社側にあると考えることができれば、改善方法はいくらでも見つかります。
この失敗は会社の責任なんだという考えのもと、改善を行っていくことが成功への近道ではないでしょうか。
まずは、社内の改善を行いましょう!
既に、これらの改善を行っているが、事態が好転しない!
この場合、会社内に他の大きな不満要因があります。
そして、大きな不満要因があるにも関わらず、会社は何が不満なのか気が付いていないことが多いのです。
そんな時はまず、その不満要因を明確にするために「社員満足度診断」を受診することをおすすめします。